栄枯盛衰、世のならい、とはいえ世の移り変わりはまるでサラサラと流れる砂漠の砂のように静かで、ふと気がつけば、ということが多い。芸能界での巨大覇権が崩壊目前とさかんに取沙汰されているジャニーズ事務所の動向にしても、それを実感できることはそう多くない。
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たとえば、ようやくここ数年で非ジャニーズ系といわれるボーイズグループがいくつか出てきても、それをもって帝国崩壊の前兆とするには少しもの足りないような気がするのだ。しかもちゃーんとお約束の通りようやく再ブレイクを果したかに見えたDA PUMPのISSAの妻の妊娠中の不倫を『週刊新潮』がスッパ抜いたりして、やっぱりジャニーズはしたたかね、だったりするし。
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ちなみにISSAというお名前は性豪小林一茶にちなんでいるのでありましょうか? そんなわけないよな。でもそれが原因で妻を過労死させるってスゴいよな。もとい。しかし、今回はかなり明確に状況が見えるニュースなのである。↓
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◆『日刊サイゾー』2019年5月3日配信
【松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人……アタックゼロの「イケメン大量CM」が示すジャニーズ崩壊危機】
《 「アタックゼロのCM、洗剤の宣伝にこんなにイケメンたくさん揃えて何してんの???!!!」
〜 略 〜
これは、松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮が出演する、花王の『アタックZERO』のCMのこと。あまりの「イケメン大渋滞」ぶりにSNSでは上記のようなコメントが続出、洗剤を変えたという人も多数いるようだ。
確かに、旬の売れっ子&人気イケメン俳優ばかりを揃えたCMのインパクトはすごいが、このCMが実は意外なところで話題を集めているという。
「最近、エンタメ系の編集者・ライターなどが集まる場では、このCMのことがよく話題になります。こんなにも旬の若手俳優を集めたことについて『すごいよね』ということと同時に言われるのが、『ジャニーズ、いよいよヤバいよね』ということです」
そう話すのは、あるテレビ誌記者。ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)、『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(同)など、昨年から若い視聴者を取り込む話題作にジャニーズの俳優が不在であることは、たびたび話題になってきた。
雑誌などの紙媒体においては、お金を落とす固定ファンのパイが大きいジャニーズ事務所は、いまだに健在。むしろ出版不況の中、これまで取引のなかった媒体にも進出するなど、ますます力を拡大させている。
しかし、ドラマ界には「ジャニーズ不要論」が流れ始めているという。
「アタックCMに出ている5人は、旬の俳優さんばかり。最年少の杉野遥亮さんは、他の4人に比べて知名度がやや落ちるものの、映画にドラマにと、引っ張りだこの注目株です。気になるのは、いま主役級になっている彼らのほとんどが、かつてはドラマや映画でジャニーズの脇で演じてきたこと。ジャニーズを5人揃えるよりも、よほど豪華に見えてしまっています」(先述の記者)
また、あるエンタメ系のライターは言う。
「アタックのCMの5人は、『トップコート』『トライストーン』『アミューズ』所属の俳優さんたち。それらの事務所はいま、売れっ子俳優を輩出していることで、ドラマ界では注目されているところなんです」
中でもいちばんの注目株は、トップコートだそうで、所属タレントは多くないものの、洗剤CMに出ている松坂桃李、菅田将暉、杉野遥亮のほか、中村倫也や新田真剣佑など、旬の俳優が揃っている。
また、トライストーンには、間宮祥太朗のほか、田中圭、小栗旬、綾野剛、坂口健太郎や葉山奨之などがいるし、賀来賢人の所属事務所のアミューズといえば、福山雅治や佐藤健、神木隆之介、野村周平のほか、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)出演で注目され、現在放送中の『腐女子、うっかりゲイに告る。』(テレビ東京系)で主演を務める金子大地もいる。
確かに、ここに挙げただけでも売れっ子だらけで、ドラマ界での「ジャニーズ不要論」がささやかれるのも無理はない気がするが、なぜこのような流れになったのか。
「嵐・二宮和也さんのように、監督や脚本家などの作り手に惚れこまれる俳優が、若手ジャニーズにはあまりいなくなっていることもあるかと思います。でも、一番の問題は、個々のタレントさんではなく、むしろ事務所にあると思います。本人が脇役もやりたいと望んでいても、事務所の方針で他事務所の脇は一切やらせてもらえないケースもあります。また、ジャニーズが複数人出るドラマでは、『セリフの数を同じにしろ』などと、子どもの学芸会で文句をつけるモンスターペアレンツのようなクレームをジャニーズ事務所からつけられた脚本家もいるとか。視聴率がとれた時代は、それでも良かったのでしょうが、今はジャニーズが出ても2ケタに乗ればいいという程度。作り手が『面倒くさいから、あまり仕事をしたくない』と思ってしまうのも仕方ないのでは?」
滝沢秀明氏が芸能界を引退し、子会社社長に就任して、ジャニーズJr.の育成を本格的に手掛けるなど、大きな変化を遂げているジャニーズ事務所。そろそろドラマ界での立ち位置が危うくなっていることに、気づいても良い時期ではないだろう。》
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かなり長い引用になってしまったけれども、これは単にジャニーズ事務所がヤバいというお話だけではなくて、テレビというプラットフォームの変化と一体になったひとつの大きな流れに見えるからだ。
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それはつまり、歌番組がほとんど消失したということに尽きる。従来のジャニーズ事務所の主戦場は歌番組であり、ジャニーズ事務所はもっぱら“歌って踊れるタレント”の育成に力を注いできた。そもそもジャニー喜多川社長の志向がそれである。
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これまでジャニーズ事務所のタレントにとって俳優業はあくまでサブ的な、副業的なニュアンスのものだったのだ。いまジャニーズ事務所所属で俳優業に力を入れているタレントたちがほぼ例外なく30代半ばという年齢なのにも、早くから演技者としての訓練を積めなかったという事情が働いているように思える。
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その点、記事に出ているイケメン5人組は最初から俳優をめざしていて、いまそれぞれ松坂桃李(30)、菅田将暉(26)、賀来賢人(29)、間宮祥太朗(25)、杉野遥亮(23)という年齢である。
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一方でジャニーズ事務所の場合、これに対抗しうるメンバーは二宮和也(35)、松本潤(35)、錦戸亮(34)、大倉忠義(33)、あるいは山下智久(34)、亀梨和也(33)くらいか。5歳から10歳も年上だ。育成の段階で出遅れているのだ。もちろんこのトシになれば青春ものはもうキツい。
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彼らの下の世代が俳優として育っているようには見えないし、このジャニーズ事務所の失地はなかなか回復できるものではないと思う。音楽番組が消え、バラエティも頭打ちのテレビ業界のなかで、ドラマにも光明を見い出せないとすれば、キャスターなどというのにもムリがあったし、ジャニーズ事務所、いやいまジャニーズ事務所に所属している若者たちはどこへ向うのだろう?
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たぶんジャニー喜多川とともにテレビからは沈んでいって、ライブ中心、男版宝塚みたいなところで息をついていくのではないか、と私は想像する。で、CD買わせて年に1回の総選挙とか握手会とか、ノウハウはすでに出来上がっているし、いいんじゃない。興味ないけど。(了)
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