まさに号砲一発であった。1月19日発売の『週刊文春』である。ラオックス関係者の設立した会社の代表取締役にSMAPの元マネージャー・飯島三智(58)が就任したと伝えている。
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それもそのはず、新会社の登記情報には事業目的として「日本コンテンツの海外発信事業」「映画製作」が含まれており、さらにラオックス関係者、つまりラオックスを運営する蘇寧電器の羅怡文社長およびその夫人は中国の政界や芸能界に太いパイプをもっている。とうぜん中居正広(44)以下4人、いま注目のSMAP独立組の去就問題にも深くかかわってくるだろうと予想されるのである。ネットマスコミは大騒ぎである。そういうオラもこれについては19日付のこのブログに書いたばかりだん。
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で、Go for 一発!! 走り出したマスコミは中居正広以下4人のジャニーズ離脱、飯島三智との合流はこれで決定的という見方でほぼ一致しているようだ。いくら『週刊文春』の直撃に対して飯島三智本人が「SMAPの話はひとつもしたことがありません。1000%ない!」と答えたからといってそれをまともに受け取る人間はいない。そもそも4人のジャニーズ離脱、飯島三智との合流はもうずっと以前からの確定事項なのである。
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それよりもここで興味をそそられるのは、ジャニーズ事務所がこの事態をどう受け止めているのか? またほかのプロダクションなど芸能界はどう反応するのか? である。日本芸能界は当面、ジャニーズ事務所と飯島三智の関係を軸にして激しくせめぎあいながら大きく変化していく。海千山千といおうか魑魅魍魎というべきか、すでに熾烈な情報戦がはじまっている気配もある。
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また興味という点でいえば昨年はイタリアの名門サッカークラブ「インテル・ミラノ」を買収し、さらにイングランド・プレミアリーグの海外放映権まで取得した蘇寧グループが、いったいどこまで本気でエンターテインメント産業へ参入しようとしているのか? そしてそこで飯島三智の新会社はどのように位置づけられるのか? も気になる。蘇寧グループはお金持ちだし。長友佑都(30)でなくてもアモーレである。
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しかしSMAPファンにとってみれば、では中居正広以下の4人は中国へ行ってしまうのだろうか? もう日本では見られなくなるのだろうか? 赤西仁みたいに、というのが最大の関心事であろう。
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実は飯島三智関連の会社はもう1社ある。飯島三智がジャニーズ事務所を辞めた去年2月4日のその日に田辺エージェンシーの元専務である松尾浩介が設立したマネジメント会社『B』である。飯島三智のために立ち上げた事務所といっていい。おそらくここが中居正広以下4人、さらに総勢20人にもおよぶといわれるジャニーズ離脱組の日本国内での活動拠点になると思われる。
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松尾浩介という人物は田辺エージェンシーグループにおいて田辺昭知(78)、そして傘下のプロダクション、ケイダッシュの会長である川村龍夫(76)に次いでナンバースリーの地位にあり、もちろん田辺昭知からの信頼も厚い。つまり飯島三智とSMAP独立派4人組は国内においてもジャニーズに十分対抗できる態勢をすでに整えているのである。
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田辺昭知は日本芸能界のドンである。どれだけドンかといえばだいしゅき夏目三久(32)の扱いを見ればよくわかる。昨夏の妊娠→結婚騒動のあと、夏目三久にはなんと女優業への道を用意しているし、有吉弘行(42)には今春からの大幅露出減が噂されている。要するに自分の手元に留まった愛人にはご褒美、その愛人を寝取ろうとした男へは制裁。天国と地獄。こんなことができる人間はそういない。というかこんなことをしようと思う人間もそういない。
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であるから飯島三智の新しい仕事に対して、ジャニーズのメリー喜多川(90)や工藤静香(46)と仲よしのバーニングプロダクション社長・周防郁雄(76)があからさまに介入してくるとは考えにくい。4人の活躍する姿はこれからも日本で十分に見られる。
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確認しておくと『B』が設立されたのはもちろん5人揃っての独立構想が潰れたあとである。潰れたあと新たに立ち上げた構想にのっとって『B』がある。そしてジャニーズ事務所退社後も飯島三智は田辺昭知、川村龍夫と面談を重ねている。すなわち飯島三智は少なくともほぼ1年前から『B』とラオックス=蘇寧グループ系新事務所の2本立て構想を抱いていたと考えられる。
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それにつけても飯島三智という人には感心させられる。蘇寧グループ系の新会社社長に納まったことで独立にかかるリスクヘッジはほぼ完璧だし、『B』に対しても対等以上の立場で仕事ができる。よりどころが『B』しかないのとではまったく雲泥の差だ。こうした政治的感覚をもちながら、たとえばドラマの脚本もラクラク読みこなすというのであるから、かなりスーパーである。マリオではない。
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さて、この事態にジャニーズ事務所はどう対応しようとしているのであろう? いまはまだマスコミをつかっての情報戦略に関してしか見えてこないけれども、それは4人の離脱→飯島三智との合流をなんとか阻害・阻止しようとする「硬」と、離脱の条件交渉あるいはその後の協力関係も見据えた「軟」の2本立てであるように見える。「北風」と「太陽」でもいい。そういえば飯島三智もジャニーズ事務所も大谷翔平(22)も二刀流である。ただそれだけである。
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ジャニーズ事務所が「硬」「軟」交えて情報を流してくるのでマスコミの動きもややこしい。それを解きほぐして読もうとするこちらは気をつかう。とりあえずは両方の代表的な記事をピックアップしてみよう。まずは「硬」、4人と飯島三智の独立構想をなんとか阻害・阻止しようとするものである。『アサ芸プラス』(2017年1月20日 配信)がこう書いている。
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【「育ての親」が新会社設立も元SMAPメンバーたちが合流できない“爆弾”事情】
《〈略〉一部では、解散騒動の最中、ジャニーズ事務所残留を表明した木村を除く4人がI女史の新会社に合流するのではという見方もあるが、その一方で別の芸能プロ幹部は否定的な見解を語る。
「他のメンバーと袂を分かった木村を除く“独立派”の中でも、強硬派の香取慎吾を除く3人がいまひとつ強気な態度に出られない背景には、“爆弾”の存在があると言われています。つまり、ジャニーズ事務所が過去に水面下でマスコミ各社に対して、歯止めをかけて封印してきたスキャンダルですよ。木村を除く4人が仮にジャニーズから独立するとなれば当然、報復措置としてそういったスキャンダルが表沙汰になる可能性がある。そういったリスクを回避するため、3人は芸能界の重鎮を頼り、ジャニーズと交渉してもらうことで“円満退社”を目指してきたわけですが、芸能界とは別の勢力が動くとなると、話は変わってきますからね」
元SMAPメンバーの今後の動向が何とも気になるばかりだ。》
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マスコミ辞令というヤツである。本来は政治や企業活動において人事の異動をあらかじめマスコミを通して周知させておく、その反応を探る、といった意味あいであるけれども、この場合は脅しである。報復措置としてスキャンダルを盛大に流れ出させますよ、といっているのである。
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たとえばすぐにピンとくるのは『噂の真相』(2000年12月号)が書いた【国民的アイドルSMAPリーダー中居正広を襲った妊娠中絶劇の顛末独占衝撃告白】である。中居正広が署名した中絶同意書、さらにその署名が本人であることを証明するための中居正広の筆跡まで持ち出しての、逃げるすべのないスクープであった。しかもこのときに相手の女とのあいだに入って最終的に中絶を納得させたのがマネージャー・飯島三智だったのである。
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いまさらこれを持ち出されては大ダメージである。本人たちとしても思い出したくない過去であろう。しかしそんなことをいいはじめればジャニーズ事務所側にも火種は山ほどある。最大のものはジャニー喜多川社長みずからの複数の少年との淫行疑惑である。約30年も内部にいたメンバーや飯島三智なら、いくつもネタは握っている。その気になれば、へい、お待ち!! であろう。そっちがいうならこっちも。泥仕合になりかねない。そんなことはジャニーズ事務所も百も承知だ。
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であるから実際にはほとんど恫喝の効力はないけれども、もしかするとイメージを傷つけられるかもしれない、というくらいの気にはさせる「硬」である。まあ、だいたいにしてこの「ジャニーズ事務所が過去に水面下でマスコミ各社に対して、歯止めをかけて封印してきたスキャンダル」という話を『アサ芸プラス』が書くというのも異例である。かつてスキャンダルが存在していたことを肯定しているのであるから、かつてのジャニーズ事務所なら黙っていない。
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逆に「軟」のほう。独立するにしても事務所側から見てなんとかソフトランディングしてもらえないか、という下心をもって宥和しようという戦略である。これにはこの1月14日にジャニー喜多川(85)が語ったコメントが最大限利用されている。ネットニュースで取り上げなかったところはひとつもないはずである。以下のようなものである。
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「SMAPもああいうふうになりました。元気づいてやってくると思います。僕は(解散の詳細は)何も知らないですから、正直なところ。SMAPは頭文字を取るとさ、『(S)素晴らしい、(M)メモリー、(A)ありがとう、(P)パワー』でSMAPなんだよね。SMAPはそれで終わり。でも、個々がすごくやっているじゃないですか、活動を。絶対、期待出来ると思います。僕も今、子供たち(ジャニーズJr.ら)で新しい(作品)をやっていますから、それもご注目いただいて。これからの芸能界はますますよくなっていくということ」 (『メディアゴン』2017年1月17日配信)
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うむ。ジャニー喜多川はクセは悪いけれどもとことん悪い人間ではないのである。SMAPにもいつも温情を感じさせる発言をしている。しかしだからといってそれがジャニーズ事務所の意思なのかといえばまた別問題で、ジャニーは姉のメリー喜多川のほぼいいなりなのである。「命をかけて守る」といい切ったSMAPがいとも簡単に解散させられたのがなによりの証拠。社長の肩書きが悪ふざけのようにさえ見える。
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そんなジャニー喜多川なのでまったく鵜呑みにはできないのであるけれども、ジャニーズの御用雑誌とまで揶揄される『女性セブン』(2017年1月20日配信)が取り上げ、さらにその発言を独立容認の方向に拡大解釈したとなると、いささか事情は異なってくる。ような気もする。木村拓哉(44)に対する歯の浮くような前半のヨイショ部分はバッサリカットして、4人の独立問題に関する部分だけをご紹介しよう。
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《そんな中、元SMAPのメンバーの行く末について、事務所のジャニー喜多川社長(85才)が13日、注目の発言をした。
「みんなそれぞれの気持ちに任せます。だけどみんなが出て行くっていうことを前提に話はしてないと思います。そんなやぼっちい人間、タレントじゃないと思う。ぼくは絶対永遠に後押し、バックアップ、応援をしていくつもり」
ところが、その“真意”を巡って、翌14日のスポーツ紙の一面は真っ二つに割れた。サンスポの見出しは《元SMAP全員独立ない》。対して日刊スポーツは《元SMAP4人移籍「任せます」》というものだった。
「ジャニーさんの“任せる”という発言はつまり、木村以外の4人に独立の意志があれば認めるということでしょう」と語るのは、ある芸能関係者だ。
「大手事務所から中小事務所に移籍や独立をしても、なかなかそれまでと同じように多くの仕事をこなすことが難しくなるケースは多いですが、ジャニーさんの“バックアップ発言”で、その心配もなくなった。独立すると、ジャニーズのタレントと共演が困難になるのではないかといわれてきましたが、それもクリアになった。もう自由にしていいよ、ということでしょう。それでもメンバーはまだ悩んでいるみたいですけどね。事務所に残る木村さんと他の4人が共演することも今後あり得るということです」》
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ジャニー喜多川の発言に対して《元SMAP全員独立ない》と《元SMAP4人移籍「任せます」》の2通りの解釈があることをわざわざ示し、『女性セブン』としては「独立の意志があれば認める」ことであろうとしているわけである。これもまたまだまだ100%信用するというわけにはいかないけれども、ジャニーズ事務所もここへきてついに折れかかっているようすは窺える。弱気になっている。
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ジャニーズ事務所がここまで弱気になる理由は2つある。ひとつは記事の最後の部分で「事務所に残る木村さんと他の4人が共演することも今後あり得るということです」と語らせていることでわかる。つまり現状で4人に出ていかれてしまったままになると木村拓哉の悪役イメージが払拭できず、人気回復の手がかりが失せてしまうからだ。最低限、共演の可能性は残したいというのが本音であろう。“仲直り”ではなくてあくまで“共演”というところがミソだわよ。
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もうひとつは例の松本潤(33)の二股疑惑でのダメージ。事務所全体がすっかりダーティなイメージになってしまった。もちろん「嵐」も辛い。松本潤については井上真央(29)への涙の土下座謝罪ついでのプロポーズで一件落着させたという情報があるけれども、それは井上真央に関してだけのお話である。世間は井上真央に同情こそすれ、その井上真央と結婚したからといって松本潤を許すほどお人好しではない。
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しかもジャニーズ事務所にはこのほかにもまだいくつもくすぶっている話がある。最も強烈なのはなんといっても『日刊サイゾー』(2017年1月20日配信)が報じた以下の情報である。
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【袴田吉彦、塩谷瞬だけじゃない! ハニートラップ女がひた隠すジャニタレとの仲】
《〈略〉だが、一説にはこのX、ほかにも大物と“関係”を持ったことがあるそうで「そのうちの一人は、ジャニーズの某人気グループのメンバーといわれています。彼の名前を暴露すれば、文字通り大騒動となりますが、彼女はジャニーズ事務所の力を恐れてか、自主規制しているそうです」(事情通)という。
某メンバーはインテリキャラで、MCを務めるレギュラー番組も持つ人物。お手本のようなハニートラップだが、引っ掛かった男が悪いのが世の常。いっそ、すべてを実名暴露してもらいたいものだ。》
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「某人気グループのメンバー」で「インテリキャラで、MCを務めるレギュラー番組も持つ」といわれれば「嵐」の櫻井翔(34)か、あるいは「news every.」(日本テレビ)に出演中のNEWS・小山慶一郎(32)であろう。2人のうちのどちらかといわれれば「文字通り大騒動」になるならやはり櫻井翔だろう。この春にも「NEWS ZERO」(日本テレビ)ではメインキャスターに昇格するらしい。
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SMAPに続いて「嵐」までどうにかなってしまってはジャニーズ事務所、もうたいへんである。というか屋台骨が一気に傾く。合計約500億円の売り上げが大幅ダウンと考えただけでただごとではない。そのうえメリー喜多川個人はSMAP独立→解散騒動で世間から目の敵にされたのがそうとうこたえているようだし、事務所的には先に書いたように次から次にスキャンダルやゴシップが噴出してくる。ついに弱気になってきたとしてもあたりまえである。
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でもって弱気になったと見たとたん、かさにかかって攻め込んでくるのが世知辛いこの世のなかというものである。『日刊サイゾー』の記事もそんなところが出元かもしれないけれども、これを書かれてしまうジャニーズはやはり衰えている。物騒ないい方をすればジャニーズ事務所の周りにはすでにタキギがうずたかく積まれていて、あとはなにかの拍子で火がつくのを待つだけのところまできている。
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ああ、そうそう。『スポーツ報知』(2017年1月20日配信)にはこんな記事もあった。これまたずいぶん譲歩したものである。
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【舞祭組、Mステで中居への“感謝ソング” 「あなたからもらった1000の言葉忘れない」】
《〈略〉「“大切な人”への感謝を歌った曲」として紹介された同曲。歌詞の中に中居へのメッセージと思われる部分が多数あることが話題となっている。「気づいたら2年近く(新曲を)出してなくて、出せるかわからないけど4人で作ってみようということになって」と二階堂高嗣(26)。10日間合宿を行い、4人の作詞作曲のバラードを作った。
宮田俊哉(28)は「今回、初めてフルコーラスで歌えるということで。台詞もあるのでかまないようにしないと」と緊張の様子。すると後ろで見守っていた先輩、KinKi-Kidsの堂本光一(38)が思わず「俺らまでドキドキしてきた。ザワザワする~」と声をかけていた。
歌詞には、メンバー4人の名前を連想する部分のほか、「あなたからもらった1000の言葉忘れない」や「ありがとうじゃ足りないの 想うほど切なく 声に出して叫び続けた 届くかな」といった“誰か”への感謝の思いが多数。「僕が大好きな人が決めた事だから、受け入れるよ」「別の道を歩くのは悲しいものじゃない」「もう見当たらないその姿 僕らだけの道しるべ」など複雑な思いをつづった切ない歌詞も登場していた。〈略〉》
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わずか数ヵ月前には干されるかも、と心配されていた4人に曲を作らせ人気歌番組でフルコーラスまでさせる厚遇である。しかも「メンバー4人の名前を連想する部分」である。“5人”ではなく。つまり舞祭組は中居派ですよと主張している歌を歌わせるほどのものわかりのよさなのだ。意地悪な頑固ババアが急にやさしくなったと思ったらポックリ……、というのはよく聞く話である。
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いやいやいろいろなところでウソつきで有名な私である。“ウソップ物語の「オオカミと少年」”といわれた男である。「オオカミと少年」のむかしむかしからのもうひとつ別なタイトルは「ウソをつく子ども」である。ジャニーズ事務所、とうぶん大丈夫っしょ。(了)
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