高知東生(51)の逮捕で一躍注目を集めているのが「ヒモ」です。英語でrope。stringでもcordでもなくrope。なぜロープなのかといえば、「ヒモ」という呼ばれ方は海女の命綱に由来しているらしいからです。
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海女漁は夫婦で海に出て、妻が潜り、夫が船上で操舵と妻の腰に結んだ命綱の取り回しを担当します。命綱はとうぜんロープ。しかし、それにしてもそういう海女漁からの連想で、どうして「綱」ではなく「ヒモ」に落ち着いたのでしょう?
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「縄」は水につかるとすぐに腐るので最初から却下です。それに縄で縛ると本格SMです。杉浦則夫(74)です。団鬼六(享年80)直系、濡木痴夢男(享年83)亡きあと最後の縄師。昭和の遺産、縛り技術の伝承をよろしくお願いいたします。
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ともかく、「綱」の場合は、やはり強くて固くて男らしいのでそぐわないということになったのだと思います。女に寄生して生きる男は、やはり柔らかくて芯のない、フニャフニャした「ヒモ」がお似合いです。よくテレビドラマで「悪いヒモが付いちゃってさー」とかいわれる暴力をふるうタイプの「ヒモ」は、厳密には「ダニ」でしょう。
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そしてやはり「ヒモ」が選ばれたのは、束縛する、拘束する、というイメージもあるからです。で、この場合の紐は布製の、たとえば腰紐だとかになるのだと思いますけれども、実際には腰紐1本だとよれたり、ねじれたりしてしまって細くなりすぎます。それで何本かまとめて使用するというカタチになるようです。撮影では。
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「ヒモ」の「紐」は、ですから実際にどんな紐か、どこで売っているのか、と考えると、たいへんに曖昧なわけです。おんぶ紐にしても、おしんが使っていたようなものだといいのですが、現代のリュックみたいなヤツはダメです。
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で、おしんが使っていたような布製の、ある程度の太さがある紐はなんでできていたかというと、端布を何枚も継ぎ合わせてつくってあるわけです。ですから柔らかくて丈夫。この、なにかちょっと得体の知れない感じもまた「ヒモ」にピッタリではありませんか。
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あと、なにか要らないもの、ありがたくないものがくっついている、という感じはやはり「ヒモ付き」ならではです。「縄付き」は現状の高知東生そのものですし、「綱付き」といえば横綱の付き人かと思います。間寛平の「引きずり女」を思い出しましょう。あのガラクタを引きずっている感じが「ヒモ付き」であります。
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そういう、柔らかくて芯がなく、ふにゃふにゃと女に頼って生きていく「ヒモ」。あなたもなりたくありませんか? 「自らは働かず、女性を自分の性的魅力や権力などで惹きつけて経済的に女性に頼る、あるいは女性を人材供出して収入源とする男性」(Wikipedia)になりたくありませんか? 川崎希(28)の夫、アレクサンダー(33)みたいになりたくありませんか? ご紹介しましょう。ヒモ男になるためのテッパン4ヵ条。
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(1)プライドを捨てる
家事全般、パシリもよろこんでできなければダメ
自分を大きく見せたいとかカッコつけたいとかいうのもダメ
つねに養っていただいているという気持ちで行動すること
(2)メリットを感じてもらう
この人といると楽しい、便利、ラク、気持ちいい、など
(3)夢をもつ
真剣に夢を追いかけている姿を見せる。ただし演技はバレる
(4)ダメ男の部分も出す
自分がいなければダメな男なのだと思ってもらう
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これらはネットにウンザリするほど上げられている「ヒモになる方法」を要約したものです。どれかひとつが欠けてもダメです。で、これを意識してやり通すのはかなりの至難の業で、天然、天性の「ヒモ」適性あるいは「ヒモ」体質、というものがあるように思います。むかしちょっとしたことで入院したときに隣のベッドで寝ていたヒモ歴7年の男も語っておりました。
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それはひとことでいうと「ひとつなつこさ」です。あたりまえだとおっしゃいますか? でも、いきなり「ヒモ」から「ひとなつこさ」にはたどりつかないでしょう。だいたい出てくるのは「女扱いになれている」とか「カッコいい」とか「セックスが強い」くらいのものです。でもそれは勘違いなわけです。
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実際、「ヒモ歴7年」も、パッと見はさえない感じでしたが、気のいい、おもしろい男でした。で、女(風俗嬢)がときどき見舞いにきて、お互い「愛してるよー」とかいいあってましたよ。「ボク邪魔ですか?」と聞いたら2人ともこちらが驚くくらい猛烈に喜んでいました。
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「ヒモはひとなつこくなければいけない」、このへんのところを高知東生で検証してみましょう。ちょうど『ZAKZAK(夕刊フジ)』(2016年7月1日発行)に《高知東生“ヒモ”半生 超人気AV女優と結婚→高島礼子と再婚 人たらしの甘ったれ》という記事がありました。一部抜粋してみましょう。
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《俳優デビュー前、AVスカウトマンをしていた高知容疑者。渋谷界隈のスカウト関係者の間では、本名である大崎丈二から「ジョージ」と呼ばれていた。
「普通、スカウトマンのイケメンといえば、相場はチャラ男だったが、彼は異性だけでなく、同性、特に年上にもかわいがられる不思議な魅力があった。当時、売れっ子AV女優を多数抱えていた事務所関係者からも『ジョージ、ジョージ』と目にかけられていた」と業界関係者。
それを象徴するのが最初の妻であり、元AV女優のあいだももとの結婚だ。関係者は明かす。
「あいだは90年のAVデビュー時、複数のビデオメーカーが同時に売り出した鳴り物入り。それがわずか5ヵ月で引退し、91年に結婚。業界の常識的にスカウトマンと超人気AV女優の結婚なんてありえない。しかしあいだの事務所社長は『まあジョージだから』とお咎めなしだった」
あいだとの結婚は、当時16本のビデオに出演し稼いだ数千万円のギャラ目当てだったとの声もある。その後、今度は女優、高島礼子(51)と再婚し、さらに成り上がっていく。》
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「年上にもかわいがられる不思議な魅力」というのが、つまり「ひとなつこさ」です。そこのところ、岩井志麻子は『5時に夢中!』(「テレビ東京」2016年6月30日放送)で「カワイイ」と表現していました。以下は『日刊スポーツ』(6月30日号)からの抜粋です。
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《レギュラーの岩井氏は「『一緒にすんな』って高島礼子さんに怒られそうですけど、私もヒモがいますからね。さすがに薬物やるようなヒモじゃないですけど。でも気持ちはわからんこともない」と、似たような境遇にあるとし、「『どうしてあんなのと一緒に居るんだ』って私もしょっちゅう言われるけど、楽しいこともあるからですよ。ほんとにつらかったら別れる」と、自身の経験から高島夫妻が離婚せずに続いている理由を臆測し、「愛は憎しみに変わるけど、カワイイは憎しみにはならない。カワイイって罪ですな」と、高知容疑者のような“ヒモ”タイプの男性の特徴について語った。》
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うむ。「カワイイ」は正義、というのは男の場合にもあてはまるのかもしれない。というか「カワイイ =ひとなつこい」は正義なのです。それにしてもこの『日刊スポーツ』の文章、センテンスが長いですねー。
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最後にもう1人、おなじ『5時に夢中!』のレギュラー、中瀬親方こと中瀬ゆかり(52)の発言も『日刊スポーツ』に載っていましたので、ぜひご紹介しておきたいと思います。これは鋭いです。
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《また、同じく「ヒモに詳しい」という「週刊新潮」元編集委員の中瀬ゆかり氏は、高知容疑者が麻薬取締官の捜査を受けた際に「ありがとう」と述べたことや、護送時に笑みを見せていたことなどについて「感じ良くしていた。『嫌われたくない』という彼の天性のジゴロ体質というか。それは才能なんだけど、それをビジネスに生かして稼ぐ手もあったのに」と残念がった》
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五十川敦子(33)とラブホテルにいるところを踏み込まれた際の高知東生の「来てもらってありがとうございます」発言についての、私の知るところ最も的確な指摘だと思います。実は私も、「クスリを止めたいが止められないので捕まえてもらってよかった」気持ちというふうに解釈していたのですが、中瀬ゆかりさまのおかげで目が覚めました。ありがとうございます。
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中瀬ゆかり、この高知東生の言葉に浅はかにも「ふざけんな」と発言したテリー伊藤(66)とは大違いです。で、テリーは、一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表、田中紀子から「どうかその口を閉じて下さい」(「アゴラ」2016年7月2日配信)とまで強烈なダメ出しを喰らっています。まあ、いってみれば月とスッポン、もとい、満月と骸骨というやつです。
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というわけで、たとえば「年上にもかわいがられる不思議な魅力」「カワイイ」「天性のジゴロ体質」「ひとなつこい」といわれる男だけが、「ヒモ」になれるのです。それ以外の男は諦めてとっとと働きましょう。
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それにしても中瀬ゆかり、上西小百合(33)メイクに次ぐ大ヒットでございます。GJ!!でございます。次回はぜひ『もののけ姫』の米良美一(45)メイクでお願いしたいものです。ありがとうございます。(了)
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マジで売れていません!! 右のカラム分もよろしく!! お腹すいたー
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