『デイリー新潮』(2016年6月24日配信)の「キムタクの熊本支援に“中居を見習え”の声…『何をやっても悪く捉えられる』」という記事を読みました。そりゃそうだろうなー&なにをいまさら、でした。
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驚いたのは、そこに添えられていた木村拓哉(43)の写真です。黒いスーツ姿のバストアップで、5月15日に行われた蜷川幸雄(享年80)の通夜のときに撮られたもののようです。このときはジュリー景子(49)に帯同して、すっかり“あちら側”=ジャニーズ事務所側の人間だということを印象づけたものでした。
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ちなみにこの日、5月15日は、中居正広(43)と香取慎吾(39)が、事務所には伏せ、独自の判断で熊本地震被災地におもむいて炊き出しを行った日でもありました。まさに対照的な2人だったわけです。
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写真の拓哉は日焼けし、やや太った顔に黒縁眼鏡をかけ、額や頬のあたりにはたっぷりテラテラ脂を浮かせています。ヘアースタイルは変わっていないので、最近いたるところに出没している“顔だけ中年”な感じが際立ってしまっています。で、クチを半開きにした表情は、なぜか森進一。
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『デイリー新潮』の記事は、事務所に内緒で被災地支援を行った中居正広と比較して、「キムタクは事務所の言いなりという図式になった」というものです。言外に、こんなところでもキムタクのイメージが悪化している、といっているわけです。なにしろジャニーズ案件ですから、はっきりと書くわけにはいかないのです。
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SMAP解散騒動以降ここまでのあいだ、木村拓哉とほか4人、とくに中居正広との対立の構図が、ますます鮮明さを増してきているように思います。2人が直接いがみ合っているというわけではありません。しかし見るところ、考え方、生き方に決定的な違いがあって、それが2人のあいだの軋轢を生んでいるようです。
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木村拓哉と中居正広の軋轢は、主流派と非主流派、体制派と反体制派という絵に描いたような立ち位置の違いになって現れています。もちろん木村拓哉が主流派であり体制派です。
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つまり、木村拓哉と中居正広の関係は、これまでにもよく噂されていた事務所内のゴタゴタ、たとえば仲がいいとか悪いとか、優遇されているとか冷遇されているとか、とは完全に違う次元のものです。もっとなまなましく、俗です。
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そしていったん主流派と非主流派、体制派と反体制派というモノサシがデキあがってしまえば、なにごとも他方から見れば悪であり、身内から見れば善ということになります。いまは木村拓哉よりも中居正広の身内、ファンが多いということでしょう。
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非主流派、反体制派から見れば木村拓哉の行動はひどい裏切りです。まあ、ひとむかしまえの、組合活動に精を出していたオジサンが、家族のことも考えてよ、食べていけなくなったら子どもたちをどうするのよ、と嫁に泣きつかれて、それもそうだなー、と急に怖じ気づき会社側に寝返るの図、というところです。
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木村拓哉とともにイメージがぐんぐん悪化しているジャニーズ事務所としては、たいへん由々しき事態です。とはいえ、現段階で中居正広ほか3名を追い出すわけにもいきません。これをやってしまっては木村拓哉と事務所の悪評が決定的になります。
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SMAPとしての仕事もあります。近いところでは「SMAP×SMAP」(フジテレビ)がこの9月も存続が予定されていますし、遠くは2020年の東京パラリンピックのメインサポーターを務めることにもなっています。どんなにいびつなカタチであってもSMAPに存続してもらいたいわけです。
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来年1月からのクールで、『日曜劇場』(TBS)に木村拓哉、中居正広は『ドクターX』(テレビ朝日)、さらに草彅剛(41)もフジテレビ、とSMAPの3人のドラマが顔を揃えるという噂まであります。
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まあ、ジャニーズ事務所には理屈が通用しない爆裂キャラクター、メリー喜多川(89)がいて、まだ「キムタク以外の4人、中居とあの3人は絶対に許さない!!」と怒りの炎を燃やし続けているかもしれません。それでも、いまのところせっかく決まっているビジネスを壊すつもりはないようです。
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で、数少ないジャニーズフリーの週刊誌『週刊女性』のデジタル版『週刊女性PRIME』(206年6月21日配信分)によりますと、中居正広に対して残留、離脱のどちらでもない“第三の道”があり得る、というお話しになっているようです。その部分を抜粋します。
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《そこで、こんなオドロキの“妥協”案も水面下で模索されているようだ。 「ジャニーズ事務所内に中居のための個人事務所を設立、ジャニーさんの下に取締役として中居が就任するというものです。SMAPの仕事はこれまでどおりジャニーズの案件ですが、ソロの仕事は個人事務所で受け持つというのです」(芸能プロ幹部)
ただし、これはあくまでジャニー社長が引退するまでの暫定措置で、いずれ“中居社長”の完全独立の日が来るとも》
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なんだかあまりよくわかりません。株の持ち分はどうなるのか? つまり誰がオーナーで、代表権を持つのは誰か? 経営マネジメントおよび中居正広のマネジメントは誰が担当するのか? こうした詳細がはっきりしないと、これが実体をもった会社といえるのか、それとも気休めのペーパーカンパニーに過ぎないのかも不明です。
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もしジャニー喜多川(84)がオーナー兼代表で、マネジメントは従来からのジャニーズ事務所の社員が担当、ということになれば、ただの会社ゴッコに過ぎなくなる可能性もあるわけです。中居正広にとっては金の流れが変わって若干、潤うくらいのことはあるかもしれませんけれども。
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で、記事にも「ジャニーさんの下に取締役として中居が就任する」とありますから、「中居のための個人事務所を設立」というのは、おそらくジャニー喜多川(84)から出てきた案なのでしょう。
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思い出しませんか? 「株式会社ジェイ・ドリーム」のことを。2005年にジャニー喜多川を代表取締役、当時SMAPのチーフマネージャーだった飯島三智(59)を取締役として設立されたジャニーズ事務所のグループ会社です。
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この会社は、自分たち姉弟、つまりジャニーとメリーが引退したあとはジュリー景子(49)と飯島三智のツートップ体制で、というビジョンを密かに抱いていたジャニーが、飯島三智の仕事がしやすいようにと設立させたものといわれています。
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ところがある日、この会社の存在に気付いたメリー喜多川がまた例の調子で激しく弟ジャニーに問いただしたのです。このとき、あろうことかジャニーは「自分は知らない。まったく関知していない」とシラを切ってしまったというのです。ジャニー最低。
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そうすると「株式会社ジェイ・ドリーム」をつくったのは飯島三智ということになり、メリーとしてはあの女信用できない、となって、ついには今年1月の追放劇にまでいたってしまった、という経過があったのです。(『SMAP解散騒動の全内幕』常田裕・宝島特別取材班、2016年3月26日刊行)
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まあ、ジャニーったら、たいへん情けない弟です。というか、それくらいメリーったらクソ恐ろしいわけです。なにしろ83歳くらいのときに『週刊文春』の記者に対して「殴るぞ!!」と凄んだババアです。
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ということで、今回の中居正広の個人事務所というのは、いってみればジャニー喜多川の、姉に対するささやかなリベンジみたいなものではないでしょうか。今年5月には「ボクは命を懸けても。……(SMAP)解散なんて冗談じゃない!!」と熱く語っていましたし。
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しかし、その前に飯島三智の名誉を回復してやれよ、と思いますね。中居正広の個人事務所に飯島三智を迎え入れるくらいのことをしないと、罪をあがなうことはできません。ジャニーの本気度はどうなのでしょう。
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さて、そんな動きがあったとして、主流派、木村拓哉はどういう気持ちでそれを眺めているのか、です。自分はメリー&ジュリーとともにいて、着々と上をめざすのみ、ウチの嫁もメリーにはうまく取り入っているし、というところでしょうか。
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話はそれますが、組織内の派閥争いなんて、日本全国、津々浦々の会社で行われています。そんなつまらないものに積極的に加担しているように見えるのも、木村拓哉の人気低迷の大きな原因のひとつでしょう。アイドルではなくて勤め人。
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しかし、メリー喜多川にしろジャニー喜多川にしろ89歳と84歳で、もう先が短いわけです。たいへん申しわけない話になりますが、仮に先にメリーが死ねば、そのあとはジュリー景子が引き継ぐことがすでに決定事項になっています。
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ジャニーが先に死ねば、おそらく中居正広の個人事務所はなかったことになり、グループとしてのSMAPは飼い殺しでしょう。木村拓哉にしてみれば、とどちらにしろ、メリ&ジュリーに食い込んでいれば問題はない、と考えているに違いありません。
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おもしろくないお話です。しかし、だーがしかし。ひとつだけおもしろくなる可能性が残されています。それはジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川は、事務所の全株式の60%以上を保有しているということです。腕力、喧嘩ではメリーに歯が立たなくても、法的にはすぐにでも姉を副社長から解任できる権限を持っているわけです。姪で専務のジュリー喜多川に対しても同様です。
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遺産について黙ったままでジャニーが死ねば、保有する株式は自動的にジュリー景子に相続されます。しかし、なんらかの経緯でそれが中居正広の個人事務所名義にでもなれば、その瞬間に主流派、反主流派の立場は逆転します。近藤マッチ彦など影も形もなくなる可能性大です。
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しかも中居正広とジャニー喜多川との関係はすこぶる良好のようです。先ほどご紹介した『週刊女性PRIME』でも「ジャニーさんとは信頼関係で結ばれていて、SMAPメンバーでも毎年のように誕生日会に駆けつけるのは中居だけ」、と書かれています。
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まさか中居正広に相続させるということにはならないでしょうけれども、木村拓哉としては気になるところです。まあ、先にメリーが死んでくれれば、ジャニーとしては重石がなくなり、自由に行動できます。次に自分が死んだあと、ジュリー景子1人だけにすべてを託すのはどうか、と考える可能性は十分にあるでしょう。
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かつて頓挫したジュリー景子と飯島三智のツートップ構想の替わりに、ジュリー景子と中居正広のツートップ、という展望がジャニーのアタマに浮かんできても、おかしくはありません。そうするとキムタクは中居正広の後塵を拝することになるわけです。
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そんなこんなで木村拓哉と中居正広、主流派と非主流派の静かなる闘争は、メリーとジャニーの長生き競争の様相までも呈して、なかなか目が離せません。年の順ならメリーのほうが先です。いえいえ、滅相もございません。メリー喜多川さまには、いつまでも末永くお元気で、グーパンチを繰り出していただきたいと願っております。たいへん失礼いたしました。(了)
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