2019年5月27日月曜日

トランプや安倍晋三に較べ、日本の「暴走老人」は可愛い



『テレ朝news』(2019年5月26日配信)によれば「形だけで中身ない」と中国メディアが伝えたというドナルド・トランプアメリカ大統領の来日。中身があるのかないのか実際のところはよくわからないけれども、「形だけ」のほうもたいへんスゴくておもしろかった。



両国国技館にドナルド・トランプ(72)&安倍晋三(64)さまご一行が姿を現したときの、テレビで見るかぎり若干無秩序に人が群がってわさわさした感じ、そして枡席に置かれた椅子に着いたあとの強烈に場違いな佇まい。まるで未開の地で族長のもてなしを受ける金満老探検家たちのようであった。



いやしかし日本は未開の地ではないはずで、と考えて次にアタマに浮かんだのが1960年代の007映画である。あの両国国技館の、手に手にスマホカメラを振りかざす群衆の雰囲気がどういうわけだか60年代日本だったのである。



さらに強いてたとえてみればクエンティン・タランティーノ(56)の『キル・ビル』で日本が誇る熟女ガールズバンド、The 5.6.7.8'sが演奏しているナイトクラブのシーンみたいな感じ。あちらはいささか閑散としていたけれども、西欧から見た1950年代、60年代の日本のオリエンタリズムという点では一致しているであろう。



あっ、そうそう。この奇妙な光景の創出には、初代ボンドガール、ウルスラ・アンドレス(83)を彷彿させるメラニア・トランプ(49)の存在も強く影響しているに違いない。安倍晋三はなぜ『007は二度死ぬ』(1967)のボンドガール、浜美枝(75)を呼んでこなかったのだ? そこまでやればシャレですませてやれたものを。



とかなんとかで私はまずなにをいいたいのかというと、ドナルドと晋三の仲よし外交はB級感がスゴかった、ということである。アメリカ大統領と日本の首相だというのに。もちろん相撲や007映画がB級だといっているのではまったくない。しかしなーんか両国国技館におけるドナルド&晋三とその周辺はたいへん見事に安っぽかったのである。



これを日本の側から見て、とても21世紀、令和とは思えない時代錯誤に私には思えた。これもひとえにドナルドと晋三だからできたことだ。いわせていただければ、下品で野蛮な金髪アメリカオヤジと親方日の丸が骨の髄まで染み付いた顔垂れオヤジがつるんでの大暴走の結果。ゴルフに大相撲に炉端焼き。オヤジの好物3点セットではないか。お得意の未来志向型では決してない。日本国民の端くれである私はとてもとても恥ずかしい。



そして、そしてそうなのである。近ごろ流行の暴走老人問題は、なにも電車やバスのなかで威張り散らすとかキャバ嬢相手のオレ話がクドいとかいう日本のなかだけのちっぽけなものではないのではないか、ということが大切なのである。日本とアメリカの指導者が揃いも揃って暴走老人なのである。その2人が仲よくやったって両国国民の相互理解と友好はいっこうに深まりませんて。



まあ、トシを取れば誰だって暴走しがちになる。しかし世間のみなさんはしっかり保っておられる。と私は思う。 ちょっと(↓)これを見てほしい。





◆『デイリー新潮』2019年5月25日配信
【突然キレる「凶暴老人」が急増中、日本人特有の事情を認知脳科学者が解説】

《 〜 略 〜

こうした“高齢者の凶暴化”。それはさまざまなデータからも明らかだ。

法務省発表の2017年版「犯罪白書」によると、16年の65歳以上の高齢者の検挙人員は、暴行が4014人、傷害が1809人。この人数は、平成に入ってからずっと右肩上がりの傾向にあった。97年と比較すると、17・4倍ともなる。

こんなデータもある。日本民営鉄道協会が大手私鉄16社、全国のJR6社、地方公共交通12社の鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況をまとめた調査結果だ。17年度に起きた計656件の暴力行為のうち、60代以上の加害者が占める割合が23.3%(153件)と、もっとも高いという。

ただし、こうしたデータには“統計のトリック”が隠されていることも事実。少子高齢化が進む日本では、17年10月時点で65歳以上の人口は3515万人となり、総人口に占める割合も27.7%と、年々上がり続けている(内閣府がまとめた2018年版「高齢社会白書」より)。

「実は警察庁の人口10万人あたりの刑法犯検挙人員は、ここ10年間、どの年代でも減っています。しかし、犯罪件数が減っても、高齢者の数は増え続けているので高齢者の占める割合が上昇し、増加しているように見えるのです。とはいえ、それらの問題を抜きにしても、暴行や傷害事件に関しては急激に増えていますが……」(川合氏、以下同)

 〜 略 〜》





おかしいなあ。記事には(↓)こうある。



総人口に占める65歳以上の人口の割合が27.7%で、鉄道係員に対する暴力行為に占める60代以上の加害者の割合が23.3%。

「実は警察庁の人口10万人あたりの刑法犯検挙人員は、ここ10年間、どの年代でも減っています」



でもって記事のタイトルが「突然キレる『凶暴老人』が急増中」というのは自家撞着が激しすぎるのではござんせんか? 「『暴走老人問題』がいわれているほど特殊な問題なのか?」問題があるのではないか? 「特殊な問題」とは前頭葉が縮んで怒りっぽく……、とかなんとかいう「凶暴老人」のお話のことである。



そもそも刑法犯で摘発された65歳〜69歳の約8割の罪状は窃盗であり、これが70歳以上になると9割近くに達する(2017年「犯罪白書」)。傷害・暴行は65歳以上全体で約1割程度だ。ここでいわれているほど「高齢者の凶暴化」が増長しているわけではないだろう。



この記事で提示されているデータでただひとつびっつりするのは、65歳以上の高齢者の検挙人員が1997年に較べて17.4倍になっているということだ。65歳以上人口はこの間1.9倍ほどにしか増えていないからだ。



ではなぜ高齢者の検挙人員がびっつりするほど増えているのか? つまり窃盗に走る高齢者が増えているのか? 貧困や、それから認知欲求みたいなこともあるのだろう。累犯が多いという事情もある。いずれの場合も社会による人間の「使い捨て」が問われるべきだと私は思う。



「凶暴老人」から「暴走老人」に戻る。ドナルドと晋三の暴走は、臆面もない権力者の自己顕示、そして自己宣伝である。それしかないように思う。品格なき、理性なき暴走老人である。そしてそのあいだにも市井の年寄りたちは「凶暴化する」などというレッテルを貼られてさらに片隅に押しやられている。



私たちは暴走老人にズ〜ルズル引きずられて破滅に向うのである。それは我ながらとても滑稽なことのようにも思える。(了)





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