もうすぐクリスマスだが、それがどうした? なワタクシである。自分は無宗教で実家は神道。いやそんなこととも関係なく、クリスマスというものがアタマのなかにない。子どものころの思い出ひとつふたつを除けば、ほとんどまったくない。プレゼントを贈った記憶も貰った記憶もない。デートした記憶などさらさらない。
*
十年くらい前はこの季節になると宝石・アクセサリー関係のショップになんとも不釣り合いな感じの青少年が大勢いたものだけれども、最近はどうなのだろう? このところ外出していないのでよくわからない。ああ、恥ずかしいのでネット通販するか。するよねえ。
*
一生懸命アルバイトをしてレストランを予約し、プレゼントを買い、当日告白予定だというのに先走りしてホテルまで手配してしまう若年男子はまだいらっしゃるのであろうか? で、午後10時になるとホテル従業員が「揺れるタイム」とかいって休憩に入ったり。
*
ワタクシの知り合いの女にもそんなふうにして指折り数えてクリスマスを待っていたものの直前になって喧嘩別れしたヤツがいる。ホテルを予約したのは自分だったのでムカつきつつキャンセルしようとしたら、男が「それはオレがやっとく」といったのだそうだ。
*
で、クリスマスイブの夜、女はひとり悶々としてフテ寝。部屋の電気は消したままだからちょうど外出しているフリもできて一石二鳥。だがそのとき!! ハッと気付いていまごろ楽しく揺れるはずだったホテルに電話を入れてみると、なんと喧嘩別れした元カレと自分がチェックインしたことになっているではないか。
*
「そんなもんなんですかねえ」といわれても、たしかにそんなもんなので盛大に笑い飛ばすしかない。あれは心の底から楽しいクリスマスであった。あら、クリスマスの思い出があるにはあった。自分のではないが。
*
しかしまあ、うら若き男女にとっては告白したり確かめ合ったりするタイミングにはなるので、クリスマスの存在意義はある。のだろう。最近はもっぱら消費喚起に余念のない、欲の皮を突っ張らせたイベントごとが多いけれども、そういう意味ではクリスマスはやはり別格なのである。本邦に紹介されてからの日も長く、みんなに親しまれている。ソース・ドレッシング界のマヨネーズみたいなものだ。
*
なので、齢を重ねていることもあってクリスマスのスペシャル感などワタクシイにとっては遠い遠いむかしのこと。とくに一気にスペシャル感が廃れたのは、どこかの商人が欲望丸出しにして1年365日、毎日がクリスマス、みたいなことをいいはじめた時期からだと思う。
*
いま、1年365日、毎日がクリスマスといえばラブホテルの謳い文句である。マーケティングコンセプトを世間が消費し陳腐化させていくスピードの速さは頼もしく思えるほどだ。ザマー見ろ。
*
こんなワタクシのような「クリスマスがどうした?」気分の方々は、決して大きな声ではいえないけれども、可愛いお子さんがいらっしゃる方を除けばほぼ大勢を占めているのではないだろうか。このアンケート結果も、実はそんなことを物語っている。↓
*
*
*
◆『OVO [オーヴォ]』2018年12月19日配信
【男性7割、女性4割が「一人」 平成最後のクリスマスの過ごし方】
《 周囲のにぎやかな空気が、気持ちに影響する季節。婚活総合サービス株式会社IBJ(東京)が独身者を対象に実施した「クリスマスに関する意識調査」によると、男性の約7割、女性の約4割は今年のクリスマスを一人で過ごす予定だが、クリスマスに告白されたら、男性の9割、女性の約8割は受け入れると回答している。
20~50歳の独身男女約924人に実施した調査。クリスマスに抱く感情はさまざまで、楽しい気持ち(39.4%)、寂しい気持ち(32%)、焦る気持ち(13.7%)、幸せな気持ち(10.4%)、悲しい気持ち(4.4%)で、全体として楽天的な感情と悲観的な感情が半々だ。
クリスマスデートスポットとして最も人気が高かったのは、「イルミネーションが綺麗な場所」(56.3%)。クリスマスを感じられる場所として人気のようだ。
一方、クリスマスデートにこぎ着けた場合に「思わず萎えてしまう」こととして最も多かったのは、「会話が盛り上がらなかった」(65.4%)という回答。会話の相性は大切だ。緊張せずに楽しめればもちろんすてきだし、緊張してしまったら、無口にならず素直に「緊張している」と伝えた方が好印象かも~。》
*
*
*
クリスマスに抱く感情として「楽天的な感情と悲観的な感情が半々」というのは「クリスマスがどうした?」ということとイコールではないのか? 今度の週末に対する感情を聞いてもきっと同じ回答傾向になって返ってくるだろう。
*
さらにクリスマスに初デートして「会話が盛り上がらなかった」というのもすさまじくいつも通りである。「会話が盛り上がらなかった」(65.4%)、これはみんなの通常運転だろう。クリスマスには、もううら若き男女の会話を盛り上げるパワーもないのだ。
*
したがってクリスマスだからといってヘタなヤツはヘタなんだし、ウマいヤツはウマい。ここのところをよーく胸に刻んで行動していただきたい。まあ、でも、イブの夜を他の誰かに盗られたくない!! という血走った理由だけでアプローチするのもいいのかな。ご健闘を祈る。
*
でもなあ、そんなこともあんなことも、時間が経てばすーかり忘れてしまうのだよ。少なくともワタクシは。人生ってそんなもんだよう。25日の売れ残りのケーキとチキンが楽しみだよう。(了)
楽天カードでポイントゲット
申込はこちらへ
【通販限定】ヤクルトの基礎化粧品・イキテルの化粧水が半額!
ノッツェ 無料パートナー紹介
0 件のコメント:
コメントを投稿