アゴも肩幅もない男、もしかしたら毛髪まで不足している男、人気まで激しく抜け落ち続けている男、福山雅治(47)である。すまんのう。振り返れば吹石一恵(34)との結婚を発表した2015年9月28日まで、福山雅治の一挙手一投足に嬌声を上げるファンのようすはまるで熱病に罹っているかのようであった。40男を捕まえて“ましゃましゃ”であった。
*
その輝けるましゃましゃ人気がなぜ瞬時に消え去ってしまったのか、が今回のテーマである。なにをいまさら、とおっしゃられますか。いえいえ、ただいま人気急落中のあの方この方にも十分にかかわりのあるお話になるはずである。「“人気”の研究—福山雅治の失敗に学ぶ」な感じである。
*
で、ましゃましゃ、結婚後約半年の休業期間を経て活動を再開したものの、やることなすことましゃかの失敗続きである。そしてついに復帰から約8ヵ月、いよいよ瀬戸際まで追い詰められてしまったようだ。人気凋落の経過や一般よくいわれている原因などにもざっくりとふれながら『日刊ゲンダイDIGITAL』(2017年1月12日配信)が書いている。ご紹介しておこう。
*
《昨年4月には満を持して臨んだ主演ドラマ「ラヴソング」の全話平均視聴率が8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と撃沈。5月にはマンションコンシェルジュの女が自宅に侵入、9月にはファンクラブイベント中の事故で女性スタッフが眼球破裂という不幸に見舞われた。まるで「厄年」みたいな一年だったが、実は今年が年男の福山雅治は2月に48歳になる。
15年9月に女優の吹石一恵(34)と結婚。日本中の女性ファンに“ましゃロス”現象を起こし、所属事務所の株価まで下げてしまった福山。常々、ファンが一番大事と公言していただけに、ファンにすれば裏切られたという思いが強かったのだろう。
リオ五輪ではテレビ朝日のスペシャルキャスターを務めたが、場違い発言連発でブーイングを浴び、9月末に発表された「テレビタレントイメージ調査」(ビデオリサーチ)では、前回調査の6位から、一気に16位にまでダウン。12月に発表された「クリスマスを一緒に過ごしたい芸能人ランキング」では、前年度の1位から5位に転落してしまった。
「月9ドラマがコケてからは“福山オワコン説”まで囁かれている。続出したファンクラブ退会者も、第1子誕生をきっかけにさらに増え、頼みの音楽活動も危ぶまれ始めている。この流れを止めるには、イメージの定着を避けるという理由で福山サイドが続編制作をストップしていた、人気ドラマ『ガリレオ』の復活しかないといわれています。ただし、それでコケたら復活の目は完全になくなります」(テレビ関係者)
福山にとって年男の今年はまさに“崖っぷち”。モテ男路線は封印するしかないだけに、人気復活のためにはコペルニクス的転回が必要だろう。》
*
ちなみに記事のタイトルは【崖っぷち福山雅治 窮余の策は人気ドラマ「ガリレオ」復活】なのだけれども、窮余の策の「人気ドラマ『ガリレオ』復活」については「しかない」で終りである。
*
つまりこの記事は福山雅治の不人気ぶりを改めてトレースすることを目的に書かれているのである。いってみれば不人気人気みたいな需要があるのであろう。タチが悪いのう。こちらには好都合であったけれども。
*
ここで語られている福山雅治の人気凋落の原因はとどのつまり、「結婚」につきる。これに厄年(「ラヴソング」の不発、自宅侵入事件、ファンクラブイベントでの事故、テレビ朝日リオ五輪スペシャルキャスターでの場違い発言連発、映画「SCOOP!」の空振り など)が拍車をかけたといっているわけである。
*
では福山雅治の「結婚」のなにがそんなにマズかったのであろう? 記事には「ファンが一番大事と公言していただけに、ファンにすれば裏切られたという思いが強かった」とあるだけである。
*
さらに探してみると、今回の『日刊ゲンダイDIGITAL』とほぼ同内容の記事が去年12月27日『デイリーニュースオンライン』からも出ている。タイトルも【福山雅治、女性ファン激減で大ピンチ?『ガリレオ』が最後の頼みか】とうりふたつ。ここでは福山雅治における「結婚」の特殊性がもう少し詳しく述べられている。
*
《この状況に「福山でも結婚の壁は乗り越えられなかった」といった声が挙がっている。だが、実際には結婚したからといって必ずしも女性支持が急落するワケではないようだ。
今年12月にレオパレス21の「2016年ひとり暮らしとクリスマスに関する実態調査」で発表された「クリスマスを一緒に過ごしたい芸能人ランキング」の男性部門では、1位がディーン・フジオカ(36)、2位が西島秀俊(45)、3位が向井理(34)という結果。昨年3位だった福山は圏外となり、ここでも人気凋落を感じさせた。
しかし、今年のベスト3の三人はいずれも既婚者。ブレイク前から結婚していたディーンは別にしても、西島や向井は同じく女性ファンが電撃結婚に大ショックを受けていた。にもかかわらず、いずれも依然として女性支持が高いことがうかがえる。》
*
《「福山さんは俳優や歌手としての実力もあるのでしょうが、どうしてもビジュアルや独特の雰囲気が先行し、デビュー当初からアイドル的な人気が強かった。どこかでイメージを転換できればよかったのでしょうが、40代になっても独身女性からの支持が圧倒的で実態は『アイドル』のまま。それは本人も認識していて、女性ファンを逃がさないために徹底したスキャンダル対策をしていましたが、かえって裏目に。突然すぎる結婚に『裏切られた』という印象が強まり、女性ファンが急速に離れたことで人気急落となったのでしょう」(女性誌記者)》
*
【整理してみよう】
もともと独身女性ファンの割合が圧倒的に多い“アイドル”であった
↓
男子限定コンサートなどやってはみたものの
アイドル的イメージからの転換ができない
↓
トシもトシになってきたし
このままではジリ貧になってしまう!!
↓
徹底したスキャンダル対策
女性ファンへの忠誠
↓
突然の結婚!!
↓
裏切ったわね!!
*
というようなことであろう。しかしほんとうにマズかったのはこれから先だと私は思う。結婚発表から復帰ドラマ「ラヴソング」の制作発表が行われるまでの長い長いご無沙汰である。結婚発表が2015年9月28日、制作発表が2016年4月4日。この間188日もあるのである。
*
たいへん申しわけないけれども、いくら34歳と47歳とはいえ新婚カップルが新居に閉じこもってなにをしているかといえば、それはあんなことやこんなことに決まっているのである。福山雅治はそういう想像力を独身女性ファンに発揮させてしまったわけである。違うか?
*
さらに、結婚してから見かけなくなった福山雅治をイメージしたとき、立ち現れてくる姿はたいへんにふつうなのである。夫婦ともども外出や遊びが好きな印象がないのも手伝って、ましゃましゃ、あまりセンスのよくない私服姿でソファに座り、カメラをいじくりまわしたり野球中継なんかを観ている感じがする。
*
スターにはカメラのフラッシュ、押し寄せるファン、盛大な歓声、割れるような拍手、集中する視線といった舞台装置が必要なのである。こうした舞台装置を剥ぎ取られてなおスターの輝きを保ち続けるのは難しい。たとえイメージのなかでのことであっても、仕事をセーブされたのではイメージのなかでしか出会えないのであるから影響は大きい。
*
で、久しぶりにテレビに出てきた福山雅治を見たときに、ましゃましゃ案外ジジイだったんだ!! ましゃましゃ劣化が激しい!! ましゃましゃ若ぶってて気持ち悪い!! ましゃましゃ下ネタ最低!! みたいなことになってしまったのである。
*
意地の悪い見方をすれば福山雅治は結婚とその後の新妻との隠遁によって、ついにアイドルイメージ、ましゃましゃを壊すことに成功したのである。であるからここが福山雅治にとっては逆にチャンスでもあったわけである。ところが残念なことにましゃましゃを壊した、というか壊れたもののそれにとって替わる新しいイメージを提出できなかったので、最後の逆転のチャンスも失ってしまったわけである。雅治、「がじがじ」というのはどうだ?
*
さて、ではこれから福山雅治はどうすればよいのであろう? おそらくドラマ「ガリレオ」を復活させてもよい結果は得られないと思う。視聴者はかつてましゃましゃであったころの福山雅治といまはただのオヤジになってしまった福山雅治とを比較してゲンナリしてしまうのが関の山である。
*
いま福山雅治が進むべき道は再びの隠遁であろう。いまさらムリして働くこともないであろうし、ムリをしてわざわざ傷口を拡げることもない。新しいイメージはそう簡単にはつくれないから、何年間かの空白をおいて別人になることである。まずはあのクチビル中心の演技を一新することからはじめよう。
*
おっとキムタク、キミは働け!! キミにはすでに悪役の新しいイメージがしっかりとついておる。(了)
OCN モバイル ONE データ通信専用SIM 500kbpsコース

【DHC】最大70%OFFのSALE開催中!

CMで話題のコスメやサプリがSALE中☆

このコメントは投稿者によって削除されました。
返信削除