去る19日朝、仙台駅のコインロッカーに裸の中年男が入っているのが発見された。奇妙な事件で数日あれこれ考えたけれどもなんの「解」も苦し紛れの「落ち」すらも見つからない。そんな掛け値なしの愚稿でも、もしよろしければぜひどうぞ。まずは報道から(↓)。いまのところ新しい情報はなく、わかっているのはこれだけ。
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◆『産経新聞』2018年11月19日配信
【仙台駅ロッカーに50代裸の男性「自分で入った」】
《 19日午前9時半ごろ、JR仙台駅西口のタクシープール付近の上下2段のコインロッカーの上段に、「男性が裸で入っている」と同駅員が仙台中央署仙台駅交番に届け出た。
署員がかけつけたところ、男性は背を向け体育座りをした状態でロッカーに入っていた。持ち物などはなく、衣服はロッカー付近に置かれていた。男性は「自分で入った」と話しているという。
同署によると、男性は仙台市内の50代。低体温症の疑いがあったため、同市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。》
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男は50代となっているが40代という報道もある。
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JR東日本のコインロッカーは〈大サイズ〉で、設置場所によって多少の幅はあるみたいだけれども奥行き57cm、横34cm、高さ84cmである。横34cmといえば成年男子の肩がかつかつ入るかどうかの幅でしかない。男はこのロッカーの前までやってきて服を脱ぎ、よっこらせと上の段に上がって膝を抱えた(とする)。
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扉はとうぜん背中側にあるし鍵は外からかけるようになっているからキチンとは締められない。とうぜん通りがかりの方々にも難なく見つかってしまう。
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で、11月19日の仙台は最低気温6.2℃、最高気温13.4℃。液おっと間違いた(by荒木経惟)駅職員が交番に届け出た午前9時半だと8.5℃くらい。寒い。寒いが我慢して入っていたわけである。
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しかも11月19日は月曜日であり、朝の通勤時間帯を男はその限りなく哀愁に満ちた状況でやりすごしたことになる。いったいなにがどうして。男は自分で入ったといっているのだ。
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とりあえず誰なの? という疑問にいちばん答えやすいのは「ホームレス」だろう。北国の冬はホームレスに厳しい。寒さに寝場所が奪われる。偶然だろうが仙台市若林区はホームレスへの対応が酷いというトピックがYouTubeに上がっている。しかし、それにしても寒いからコインロッカーに潜り込もうとして服を脱ぐというのは解せない。
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服を脱いでいたということは、そのときは暑く感じていたのか、それともロッカーに入るのに邪魔になったのか。なぜにそんなにまでしてコインロッカーに入りたいのか。入らなければならなかったのか。コインロッカーはどこかへ通じる入り口であったのだろうか。
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男の行動は、あるいは発情した犬が見境なく狭い隙間に潜り込もうとするような、なにか理屈にならない(犬には理由があるだろうけれども)本能的な衝動に駆り立てられてのものだったのかもしれない。
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隙間の開いた扉の奥で男は裸で膝を抱え、なにを考えていたのだろうか。
「出られない!!……」。
コインロッカーの中がいっぱいいっぱいで体育座りしたまま身動きが取れなくなったのだろうか。
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これからの季節、酒を飲む機会が増えるけれども飲み過ぎにはくれぐれもご注意を。うっかり戸外で寝たりしては命取りになる。
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どこかから段ボール箱を拾ってきて「仙台駅のコインロッカー!!」などというギャグをやるのもご遠慮いただきたい。お嬢様たちから「不快!!」といわれればそれはすなわちセクハラ。2019年の年明けはそうとう暗いものになる。
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男ばっかで芝田洋一という人の『酒もってこい』を聴くのはキケン。(了)
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